紅茶の国的トルコな生活。

紅茶の国の800年くらい歴史ある大学で1年間訪問研究者として生活してます。日本での勤務先はとんこつラーメンの国にあり、トルコなことやってる教育研究職なヒトのブログ。

タッチ・オブ・スパイス DTSスペシャル・エディション [DVD]

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  • 指導教員の先生とのミーティングのあとはあんまり頭が使い物にならないんで、今日は日本でげっとしてきたコレ。My original research interests にすごく関係あるお話だったりもするんで、そういう意味でもマストな映画だったり*1
  • えっと、おいしそうな料理がいっぱいでてくる料理のお話♪(・∀・)
  • なんだけど、政治の話でもあります。20世紀以降のトルコとギリシャの国際関係を知っておいたほうが、のめり込めるかな。本当は19世紀以降のギリシャやトルコの近現代史とそれに関連してトルコに残るギリシャ語を話す人たち(ルム)のことも背景知識としてあったほうが、泣けます。*2
  • ちなみに、ギリシャ語・トルコ語・英語・ニホンゴ字幕ってバリバリマルチ・リンガルな映画でもあります。
  • スパイス屋を営むおじいちゃんに人生をも左右するスパイスの極意を叩き込まれた料理がめちゃくちゃうまくて、オトナになったら天文学者になるファニスくんが主人公。彼はイスタンブルで生まれたギリシャ語を話す人々の家庭出身(トルコ人からは「ルム」と呼ばれてる)*3イスタンブルで幸せに育っていた彼の運命は、トルコとギリシャの関係に大きく左右されることに。そして、30年以上の月日が流れ、イスタンブルに戻った彼が出会ったのは…。
  • ま〜筋としてはわりとありがちな展開だったかなとも思うのですが、映画の構成上、前菜・メイン・デザートの三部構成になっているのは凝ってるなと。さすが料理がテーマの映画。ちなみに、前菜が1950〜60年代のトルコのイスタンブル(コンスタンティノポリ)、メインは60年代〜70年代のギリシャアテネ、デザートは、90年代(?)のトルコはイスタンブル(コンスタンティノポリ)。
  • ただ、特殊効果を使った映像が正直イマイチ。
  • 数年前にトルコで流行ったコメディのホームドラマで融通が利かない頑固親父やってたトルコ人俳優さん*4が、わりとシリアスな顔して出てきたりしたんでちょっと落差を感じたり。
  • 途中、「コンスタンティノープルは世界で一番美しい都だよ」みたいな台詞がでてくるんですが、激しく同意してしまいました。現代のイスタンブルの場面はどこが撮影場所になったか、大体わかってたのしかったり。ああ、はやくイスタンブルに舞い戻りたい。。。
  • あと、料理はたくさんでてくるんだけど、スパイスの使い方がポイントなだけで、レシピはほとんどわからないので料理好きな人には欲求不満かもしれませぬ。
  • ちなみに、こういう風にマルチ・リンガルな映画観たのは初めてかも。ギリシャ語は文字追えてちょっと言葉の端々がわかる程度なので、全然ダメだったなり。でもトルコ語部分はちょっとゆっくりだったこともあっておっけぇ。ほっ…。といっても、英語はガイジンエイゴ。

*1:今でも興味はあってすごく気にはなるけれど、こっちの方向には今のところないかないかなあ

*2:その点に関してはまだまだ勉強不足感じてしまった…。

*3:単純に「ギリシャ人」と呼べないし、彼らもそうおもっていないのが映画よく観てればわかる。

*4:Tamer Karadağlı。ドラマは"Çocuklara Duymasın"