紅茶の国的トルコな生活。

紅茶の国の800年くらい歴史ある大学で1年間訪問研究者として生活してます。日本での勤務先はとんこつラーメンの国にあり、トルコなことやってる教育研究職なヒトのブログ。

トルコなオイルレスラーを「ゲイ」と呼んだウェブサイトに対する訴訟

  • トルコでは毎年6〜7月の時期にエディルネ(奈良くらいな感じのオスマンの旧都のひとつ)って町で大きなオイル・レスリングの大会が開かれます。ものすごく有名です。(参考URL(出来のよさに感動気味):http://www.ne.jp/asahi/bayside/yokohama/
  • ことしの大会ももうおわったようですが、この大会に関連して、英国人が運営しているサイトが「トルコ人のゲイ」として、この大会に出ている選手たちの画像を携帯の待ちうけ画像用に販売していることに対して、写真がでてる選手の一人が名誉毀損の訴訟の準備が進めているようです。記事にも出てるので、一応問題のサイトは>>TerryGeorge.co.uk(今このサイトを見る限りでは、彼らレスラーを直接的に「ゲイ」と呼んでいるわけではなさそうなんだけど、たしかにちょっとみてまわると「ゲイ」関係のイベントの写真もある。)

Pehlivanlara ‘Gay’ diyen siteye dava
Kırkpınar'a katılan Güreşçi Ömer Kalender, müsabakalar sırasında çekilen fotoğraflarını ‘Türk Gayleri’ başlığıyla yayınlayan İngiliz internet sitesine dava açmaya hazırlanıyor.
http://www.hurriyetim.com.tr/haber/0,,sid~1@w~1@tarih~2005-07-23-m@nvid~607631,00.asp

  • レスラー側の「ゲイ」と関連つけられることを嫌がってる側面も大きいように思われます。(いわゆる「ホモフォビア」)特に、トルコでは、このオイルレスリング大会はこの分野のひとつの頂点にあたるし、これに出られることの意味っていわゆる「男らしさ」みたいなものと結び付けられて、めちゃくちゃ大きいです。(トルコの国技(のひとつ)はレスリングと紹介されるはず。)
  • 以下の記事なんかもそれに関係すると思われるのですが、これは要約すると、いわゆる「ゲイ」的なもの、「ゲイ」であることを売りにしている芸能人のひとりが、このオイル・レスリング大会のアー(Ağa)(寄付と引き換えにレスリング大会開催に関わる名誉を手にした人のこと)になり損ねたってことに関するもの。このひとがアーなりたいといったときに、いろんなところから反対意見がでたようです。

http://www.haftasonu.com.tr/online/09610/

  • こういう話題はsensitiveで、どういうふうにとりあげていいのかまだよくわかっていないところもあるのですが、「ゲイ」がでてくる以前に、待ちうけ画像として、本人の承諾なく、レスラーの写真を売ったら肖像権の問題になるのかなとまず思いました。
    • しかし、IPRがどういうふうに適用されるのかという問題があって、写真家は自分が撮った写真に権利をもつのでは?そう考えると、ちょっとちがった意味で興味深いなあ。このあたりの作られたもの(写真)に関わるいろいろな権利の関係とか。