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- 作者: グリン・ダニエル,小林晋
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2008/05/29
- メディア: 文庫
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- 読み終わる。分厚い文庫だけど、結構一気に読んだので楽しんでいたのではないかと。とはいえ、去年の今頃はまだまだ「大学町」ライフつづけてたのに、それが今は信じられないくらい遙かな昔のことにおもえてしまったり。あれはなんだったんだろうか?みたいな。
- 作者は、実際に舞台になった大学の考古学の先生。ローカルなネタがたくさんでてくるけど、少なくともそのいくらかは知ってるのはよかったかも。出てくる通りや場所の具体的な距離感とかわかったし、これ名前違うけどこのお店のことかな?なんて思うこともしばしば。たとえば、一回だけ、しかも名前しかでてこないパブの「ライオン」は、小説の舞台になった時期から20年くらいしてDNAの構造解明した人たちが乾杯する「ワシ」のこと?みたいな。あとは、シャア専用*1コレッジ出身らしい作者だけに、舞台になる架空のコレッジの見取り図は、シャア専用コレッジに似ていたり。かの有名な橋はもちろんないけど*2。
- ただ、英国っぽい発音だとCollegeは「コレッジ」に聞こえることが多くて、「カレッジ」という訳語がアメリカっぽくてしっくりこない感じ。ついでに、ちらっと名前だけでてくる「ピーター館」は、知らない人がみたらお屋敷の名前くらいにしか思わないかもしれないけど、Peterhouseって設立年度が一番古いコレッジのはず。
- 書いた人の経歴や書かれた時代に物語の時代設定もあるんだけど、なんつうか、全体の印象はスノッブ。登場人物でも教員とか階層が上なほうにスノッブな発言多いし、推理することのもろさを皮肉るような筋の展開や終わり方も、スノッブといえばスノッブなのかも。