紅茶の国的トルコな生活。

紅茶の国の800年くらい歴史ある大学で1年間訪問研究者として生活してます。日本での勤務先はとんこつラーメンの国にあり、トルコなことやってる教育研究職なヒトのブログ。

  • トルコで女優として活動されている高野あゆみさんによるトルコの鳥インフルエンザパニックに関する記事があった(各国いまどき報告)。
  • 面白いとおもったところをいくつか。

私の今まで見てきた感じでは、トルコの人たちの病気を恐れる気持ちは強いです。今では笑い話になってしまいましたが、SARSが流行していたときに、私の家に通いできているお手伝いさんが、突然無断欠勤してしまったという事件がありました。私が「アジア人」で、SARSが中国、つまりアジアではやっているので、危険だからあの家には行くなとご主人に止められたのだそうです。私はアジアには一年近く行っていないし、だいいち日本にはSARSはありません、といって説明しましたが、説得することは不可能でした。友人たちはこの話を聞くと大笑いし、彼女たちの無知さを笑うのですが、本人たちにとっては真剣な問題だったはずです。
[...]トルコの人々にとって、このような流行病は「得体の知れない恐ろしいもの」であることが多いようです。保健省などはこのような感染症の予防法を各メディアで繰り返し、いたずらにパニックになることの無いように警告を発していますが、トルコのマスコミがこのような事件扱うときに、BGMや映像効果などで「恐怖感」を煽っていることも否めません。特に、識字率の低い地域では情報収集をテレビに頼ることになるため、「映画の中のような恐ろしい病気が身近に来た!」という恐怖感がいっそう募るのだと思われます。

パニックを沈静化させるために、トルコ政府は新しい対策を打ち出しました。新聞を読まずとも、ニュースを見なくとも、テレビドラマが大好きとされる視聴者に向けて、ドラマの放送時間中に鶏インフルエンザに関する正しい情報を盛り込んだショートフィルムを放送しようというものです。政府は、中でも特に各局の視聴率の高いドラマを選定しました。ドラマの視聴者はCMの多さで内容が中断されることにも不満なので、この教育フィルムは視聴者の神経を逆なでする危険もありますが、もしかしたら、映画やテレビで見たウイルスパニックを心の中で描いている人たちには、同じ映画やテレビで正しい知識を伝えるというのが案外いい方法なのかもしれません。効果のほどはわかりませんが、来週の放送を楽しみにしたいと思っています。

  • トルコのドラマの間に流されるCMは本当に長いんだよねえ。そのくせ「ドラマの続きはCMのすぐあと!」みたいなテロップも出てるので、余計いらいら。一時間のドラマに20分とか30分とかCM入ってる気がする。視聴率の高いドラマほどCMいっぱい入るし。。