紅茶の国的トルコな生活。

紅茶の国の800年くらい歴史ある大学で1年間訪問研究者として生活してます。日本での勤務先はとんこつラーメンの国にあり、トルコなことやってる教育研究職なヒトのブログ。

  • chorolyn(id:chorolyn)さんに聖ジョージとイングランドの関係を詳しく解説していただく。ありがとうございました♪面白かったので、コメント欄からコピペしました。

キーとなるのはエドワード3世なんです。1348年にガーター騎士団の守護聖人に聖ジョージを選んだことが一つの画期です。もちろん、それ以前から聖ジョージはヨーロッパで知られていましたが、イングランドとは縁もゆかりも無かったわけです。それを王国の威信回復に利用したと。竜退治のモチーフは十字軍時代から出来たんですが、この竜=冬、竜退治=太陽の勝利=春の到来を意味していました。また、乙女(=教会)の救出と竜(=悪)を打ち破るとも解釈され、引いては十字軍による騎士道精神の発展に寄与します。で、こういった文脈を踏まえて王国のために利用したのがエドワード3世のガーター騎士団と。騎士道的美徳たる忠誠、礼節を王国への忠誠に転用しよとしたわけです。ガーター騎士団は百年戦争などの戦争の大儀にも使われ、国王権力の強化も意図していているので、それに相応しいイコンが聖ジョージだったと考えられています。すでにエドワード1世の頃にも王の軍旗に聖ジョージがなっていたりと、それ以前から聖ジョージと王権の結びつきは見えていたようです。で、ヘンリ5世の時、百年戦争のアザンクールの戦いの勝利以後、一層聖ジョージへの言及が増え、15世紀初めまでにはイングランドの聖人の座についていったようです。